知って欲しい、慢性腎臓病(CKD)の原因・症状・予防方法

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腎硬化症

腎硬化症の症状や発症原因、治療法、慢性腎臓病との関わりについて紹介します。

腎硬化症とは?

腎硬化症は長く続いた高血圧などの影響で腎臓の細小動脈に障害が起こり、腎臓の機能が低下していく病気です。徐々に機能低下が起こる「良性腎硬化症」と、悪性高血圧に合併して急激な経過をたどる「悪性腎硬化症」の2つが存在します。
そもそも腎臓は大きな血管だけでなく、血液から尿を生成するフィルターとしての役割を持つ毛細血管「糸球体」まで、様々なサイズの血管が集まっています。これらの血管に障害が起こることで、腎硬化症を発症しやすくなります。

腎硬化症の症状

「良性腎硬化症」の場合、自覚症状がないことが少なくありません。自覚できる初期症状としては、高血圧に伴う動機や肩こり、頭痛などです。ただし腎臓機能が衰えて腎不全になってしまった場合は、倦怠感やむくみ、息切れ、貧血といった尿毒症の症状も現れます。
一方で「悪性腎硬化症」の場合は、急激な血圧上昇で腎臓機能が急激に悪化するため頭痛や嘔吐が起こりやすく、場合によっては意識障害や眼底出血、うっ血性心不全といった様々な臓器症状が現れます。このような症状がある場合は、適切な治療をすぐに受けないと命に関わることもあります。

腎硬化症の原因

腎硬化症の原因は、一般的には遺伝や生活習慣に関わる高血圧を長い年月繰り返すことで腎臓の細小動脈に動脈硬化が起こるためです。ただし悪性腎硬化症の場合は本能性高血圧や褐色細胞腫、腎血管性高血圧といった二次性高血圧の経過中に突然悪化する高血圧が原因となります。

腎硬化症の治療

良性腎硬化症の治療は、まず高血圧の治療から始まります。減塩食1日6g以下の食事や適度な運動、健康的な生活など、日常でできることに取り組み、それでも目標達成できない場合は降圧薬による薬物療法が始まります。
悪性腎硬化症の場合は血圧コントロールと全身管理が必要になるため一般的には入院安静となります。
腎機能低下はほとんどの場合は慢性に進行するため、度合いによっては腎不全に対する治療を行います。それでも尿毒症を発症した場合は透析療法が必要になります。

慢性腎臓病との関係性

高血圧が原因により腎臓が硬くなってしまう「腎硬化症」は、広く言えば慢性腎臓病の終末像でもあります。
腎機能検査として血液検査を受けてクレアチニンを測定することがあります。この時推定糸球体濾過値(eGFR)が60未満だと腎硬化症による慢性腎臓病の可能性が高いと言われています。

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